身勝手なキャッチボール。その現場。
言葉は力。人を信じるのも裏切るのも、癒すのも傷つけるのも言葉はできてしまう。その言葉をできる限り正の方向で使いたい。愛するもの全てのために。

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妄想夜話 第6話

飛んでゆけ現実を超えて




「妄想夜話」




第6話 曙光


世界は暗黒に満ちていた。
人々はどこに行ってしまったのか。
広げすぎた世界を縮小して
本来のねぐらでも見つけたのか。


私は路頭に迷って、
方角なんて分からなくて、
北極星を探したくても空は真っ暗で。


そんな時に頭上から降り注ぐ曙光。
あたり一面を光で満たしてくれる。
その光は人々をも照らし出した。


「なんだ、こんなに近くにいたんだ」


気が付かなかった。
暗闇の中では目の前にいる人でさえも。
「あ、ひさしぶりー」
なんて声をかけてくる友達もいる。
世界は広いのか狭いのか。


なんだか悲しくなって海まで走った。
そこには誰もいなかった。
浜辺を歩く。
少し寒いが風が心地いい。
気が付いたら真実にぶちあたった。


そいつは高々とそびえ立っていた。
暗闇から我々を救い、頭上を照らしてくれた
大いなる曙光。
その根源地を「蛍光塔」と言う。


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蛍光灯とは本来の意味加えて、反応の遅い人のたとえとしても使われるそうです。蛍の光が語源の蛍光なのに。科学は言葉も変えてしまうらしい。(byくべ)

ああ、妄想がゆく。

言葉を弄ぶんじゃない。戯れるんだ。




「妄想夜話」




第5話 どっちがバッチョイ!?


鏡の横に置いてある変な機械。
俺はいつもそいつに助けられる。
学校で嫌なことがあった。
親に怒られた。
恋人にふられた。
そんな時にはこいつの出番なんだ。


頭の中がぐるぐる回る。
どうしたらいいのか?
この先の展望は?
お前は何がしたいんだ?
訳が分からなくなって
思考はどん底に落ちて行く。


それを俺はこいつの穴に放り込む。
放り込んでふたを閉めて
スイッチを押す。
すると、こいつは俺の頭の代わりに
くるくる回りだしてくれる。
悩みがくるくる回って
2時間もすればすっきり。


困ったときにはいつもこいつに放り込んで
あとはこいつが解決。
まぁ、実行するのは俺だけどね。
人生道に迷うことが多いから
優柔不断な俺にとってはとってもありがたい
道具ってわけ。


なに?君も欲しいって?
じゃあ商品名を教えてあげよう。
こいつの名前は「全自動選択機」
何でもかんでも勝手に選んでくれる優れものさ。
しめっぽい話もないよ。
乾燥機ついてるから。


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今日のどうでもいい話
洗濯には「わだかまりや苦労を捨てさっぱりすること。」と言う意味が辞書的にあるそうです。洗濯機で心まで洗ってくれたらいいですね。(byくべ)

妄想夜話 第4話

この話、次から次へ思い浮かぶよ。
ああ、笑ってやってくれ。せせら笑いでも苦笑いでもなんでもいいから。




「妄想夜話」





第4話 改心


朝、電車に乗る。
満員電車の中、老人の横に立つ。
狭い。
息が詰まる。
しかし、そこが俺の仕事場だった。


人目の付きにくい場所で
かばんに手を伸ばし
財布を頂戴する。
今日も隣のばあさんから
財布を盗んだ。
中身は5000円。
・・・くそったれ。


中学の頃に親父が死んだ。
母親は俺を高校に上げるまでが精一杯で
過労でぶっ倒れた。
それからの俺はコンビニのチンピラに混ざって
万引き、引ったくり、窃盗。


そんな生活がいやになってグループを抜けた。
ぼこられた。
360度から襲われる恐怖。
気が付いたら朝だった。
ふらつきながら
家に転がり込んだ。


こんな俺にも恋人がいる。
そいつは俺に包帯を巻いて病院に連れて行ってくれた。
意外とダメージはないらしい。
一週間もすると普通に動けるようになった。
あいつは何も聞かなかった。
「信じてる」
とその目が言っていた。


それでも
俺に出来ることは盗みだった。
それ以外のことを学んでこなかったから。


ある日、いつものように電車に乗った。
いつものように老人に近づく。
突如、電車が揺れた。
老人がよろける。
とっさに俺はその老婆を支えていた。
「ああ、ありがとうね」
老婆は言った。
俺は、はっとした。
「笑顔は人が使える魔法の一つよ」
母さんが目の下にクマを作りながら
俺に笑顔で言ったんだ。
その笑顔がそこにあった。


俺は盗みをやめた。
それからは真面目にバイトをしながら
『普通の』生活をしている。
恋人が幸せそうに俺の横で眠っている。
いつも信じてくれていたその瞳に
笑顔で迎えてくれたその姿に
どれだけ救われただろう。


もう盗みはしない。
これで『スリ』は廃業。
これからは隣で寝ているこいつと
困っている奴らの『手すり』にでもなれたらとか思う。
そうすりゃ、こんな俺でも笑顔が見れるんじゃねぇかな。


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今日のどうでもいい話
スリは漢字で「掏り」と書きます。「すりかえる」という時はこの漢字です。話をすりあわせるは「摺り合わせる」です。同じ音でも違う意味、違う漢字。日本語は奥が深いですね。(byくべ)

妄想夜話 第3話

時間のない日はこれでも読んどけ。




「妄想夜話」




第3話 私は読書家。なぜならば。


これは私が幼かった頃の話。
私は母が毎日寝る前に歌ってくれる子守唄が大好きだった。
「ね?んね?んころりーよ、おころり?よ?」
優しい母のささやきにいつしか私は眠りに誘われていた。


私は話を聞くのも好きだった。
どうやら私と言う人間は知的好奇心とかいう奴が
人一倍強い人種らしい。
そんなこんなで私は一つの物語と出くわすことになる。


私は毎日それを読んだ。
かじりつくようにそいつを読んでいた。
しかし、うっかりしていたことに
私はいつもどこまで読んでいたのか分からなくなる。
寝るまで読んでいたから、当然寝てしまって
そのまま落とすか、閉じてしまうのだ。
しかも不思議なことに一回閉じてしまうと内容が思い出せない。


そんなある日、私はある少女に出会った。
彼女は私にこう言った。
「あなた、好きなことはいいことだけど無駄はよくないわ」
そういって彼女は私の周りを付いて回るようになった。
私は時々気味悪がって
「どこかへ行ったらどうなんだ。付いてきたって一文の得もしないぞ」
と彼女に告げたが、彼女はかまわない様子で
「どこまで読んだか忘れるような人に何言われたってかまわないわ」
と減らず口を叩いていた。


彼女のおかげか、私は永遠に読み終わらないはずの
物語を読みきることが出来た。
「君のおかげだ。ありがとう」
私が彼女にそう告げると
「最後まで読んであげなきゃ、書いた人浮かばれないでしょ?」
と相変わらずの憎まれ口であった。


次の日、彼女はいなくなっていた。
私の机の上には
『これでも挟んでおきなさい』
と、はがきを4等分したような押し花の紙切れが置いてあった。
彼女の名は詩織。
私と物語とをつなぐホンとのお話。


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本日のどうでもいい話
しおりは、動詞「枝折る」の連用形からきているそうです。
でも、話の枝は折っちゃあいけませんよ。(byくべ)

妄想夜話 第2話

みなさんお待ちかね!?




「妄想夜話」 






第2話 対艦戦


「距離12000!敵、発砲してきます!!」
どごぉぉぉぉん!!
すさまじい音が船体の横で鳴り響いた。
「被害状況は!?」
「大丈夫です。船体が激しく揺れたため、船員の何名かが吐き気をもよおした程度です」


敵艦の容赦ない発砲。
敵は大艦隊。
我が軍は残すところこの艦のみ。
もはや終わりか。
「司令、主砲の装填完了しました」
・・・今更。
世界最大の主砲もこの状況でなんになるというのだ。
まぁ、最後の花火くらい自分であげるか。
「よし。主砲発射用意。各員衝撃に耐えられるよう準備せよ」


主砲発射のために船体がフル稼働する。
温度が上昇する。
耐え切れなくなった窓はガタガタと音を立てる。


準備完了。発射。


勢いよく飛んでいった主砲は
空高く舞って消えていった。
白い霧となって。


我が艦は無事に生還した。
主砲の霧が幸いしたのかどうかは分からないが。
旧式と呼ばれながらもまだまだ愛する母艦は健在である。
我が艦の名前は「や艦」
みかんがあれば誰も文句は言わない愛らしい船さ。


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本日のどうでもいい話
やかんは本来は薬缶(やくかん)というそうです。
略語だったのですね。(byくべ)

PROFILE

くべ
  • Author:くべ
  • 私の名前はくべ。石井竜也よりも横山剣よりもデーモン小暮よりも斬新でクリエイティブな人間になりたい。
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